お知らせ

県外行政調査レポート 尾道「ディスカバーリンクせとうち」

2018年11月20日

2019年11月14日に特別委員会県外調査で広島県尾道市を訪れ、瀬戸内エリアにおける「ディスカバーリンクせとうち」の取り組みについて調査しました。

ONOMICHI SHARE(オノミチ シェア)

オノミチシェアでのミーティング

 まず、会場となった「ONOMICHI SHARE」は、海沿いの倉庫をリノベーションした空間「働」と「遊」が一つになったシェアフロアです。様々なジャンルの人たちが集まり、場所やアイデアを共有し、新しい創造が期待されています。「シェアフロア?」 私の世代にはピンときませんが、コワーキングスペースとも呼ばれ、実際に都会では需要がどんどん高まっているようです。就業形態・ライフスタイルの変化でその注目度が上がってきているのでしょう。
 極端なことを言いますと、特定の職場を必要としない働き方をしている人にとっては、旅先のオフィスにすることもできるというわけです。Iターン、Uターンを目的とするのではなく、交流人口の増大や人材獲得のための手段として有効ではないかと考えます。

ディスカバーリンクせとうち

尾道デニムプロジェクト

 ディスカバーリンクせとうちは、まちに事業と雇用を創出して瀬戸内の未来を育てていくことを目的に、平成24年6月に設立された株式会社です。
 株式会社ですが、利益を第一に追求するのではなく、地元の人が残したいと考える風景や建物、人との関わりあいを考え、まちづくりそのものを次世代に引き継いでいくための継続した事業が展開されています。
 具体的には、海運倉庫施設をサイクリストに必要なサービスやレストラン、ホテルなどの設備が揃った複合施設として再生した「ONOMICHI U2」、尾道の暮らしや文化を体験しながら働くことのできるシェアオフィス「ONOMICHI SHARE」、尾道や鞆の浦に残る伝統的な建造物を町屋に再生した「せとうち湊のやど」、広島県東部に位置する備後地方で作られるデニムと尾道のまちの魅力発信を目的にした「尾道デニムプロジェクト」、その他「伝統産業プロジェクト」、「尾道自由大学」、「ベターバイシクルズ」などです。
 それぞれの事業の考え方やノウハウは彦根のなかにもその萌芽はすでにあり、個々の事業には優れたものがあると私は思います。
 ディスカバーリンクせとうちに学ぶべきところはコンセプト管理とデザイン、そして民間資本・金融・行政の協働ではないでしょうか。