想うことなど……

滋賀県知事選挙に

2014.08.24

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 私が市議会・県議会議員として働かせていただき9年が経ちます。6月26日公示、7月13日投開票の滋賀県知事選挙において、今までのリーダーとは異なる立ち位置の小鑓隆史(こやりたかし)さんが最も相応しいと思い精一杯の応援をいたしました。
 滋賀県行政の少ない限られた投資的予算は国の施策を活用し交付金や補助金をできる限り多くの額を取り付けて、自主財源の何倍もの事業を進めていく努力が必要ではないかと考えています。実際は過去においてうまく運んでいないと言われております。
 小鑓さんは安倍内閣アベノミクス3本の矢(デフレからの脱却、機動的な財政出動による需要の創出、民間投資を喚起する成長戦略)、その第3の矢、成長戦略において主体的に参画され、東京から滋賀県をみるとき近隣の同規模県に比べて随分遅れをとっていることを気にかけおられました。自由民主党滋賀県支部連合会をあげて知事選出馬をお願いし、「故郷滋賀のために役に立てるのであれば」と、小鑓さんはその内閣府参事官を辞して出馬する決意をされたのです。
 私自身が催した県政報告会にも来会いただき、小鑓さんの人となり、彼の提唱する政策の一端を披瀝していただきました。その経歴と人脈を活用することにより国と県の太いパイプを築くことで、滋賀県経済の景気の好循環が生まれることを強調し皆様にも支援をお願いしました。
 このとき、三日月大造現知事は「草の根自治・もったいない県政」の継承を前面に出して「自分たちのことは自分たちで決める」とアピールし、その支持を訴えました。
 私は、自治体という名のとおり地方自治体が自分たちで決めるのは当然のことですが、国家があってはじめて県や市町が自治体として成り立っていることを理解しておくことも大事なことだと思っています。
 国家は政党政治であり選ばれた政党において首班指名されますが、地方自治体は二元代表制であり、行政の長と行政をチェックする議会議員はそれぞれ別の選挙で選ばれる仕組みになっています。ところが、都道府県は市町の議員とは少し違い、その議員が支持する政党を表明し立ち位置と考え方をはっきりしていることから、政党政治に近いと認識されている節もあります。そういう中、マスコミ等が、都議会や国会の自民党議員の不規則発言(ヤジ)の報道を繰り広げ、また、集団的自衛権の限定的行使容認の閣議決定に対する自民党安倍晋三バッシングでキャンペーが張られました。国政では政権が安定している時に進めなければ決められないことがあり、このことは後に時間が経ってから真の評価が定まると私は考えます。
 マスコミのバッシングが全てではないでしょうが、私にとっては、滋賀県政の自治体のトップに何を求めるのか、その思いを伝えきれず、その議論が噛み合わないまま、国政政党との比較という異なるステージ、異なる判断基準で結果がでたという感じがしております。

 選挙後に日程を変更していた7月定例会議において、我が会派も代表質問で三日月新知事に質問しました。三日月知事は答弁で、「対話と共感、協働」のキーワードを多用し「共に力を合わせてやりましょう」と大変力強く発言され、立場や利害の違う人とも相互理解を深め、対話を重ねて県政運営を進めていかれると感じられました。
 結果はでました。現実として受け止め次へ進まなければなりません。私は、経済人の立ち場から、二元代表制の一翼を担う議会人として、より良き滋賀県を求めて、是々非々で議論してまいります。