想うことなど……

平和について

2015.08.16

 平和安全法案の慎重審議を国会に求める意見書(案)が、チーム滋賀(民主党)から提出されました。私たち自民党県議団も平和安全法案の審議をつくし、今国会での成立を求める意見書(案)を提出する用意をしておりました。
 この平和安全法案は国会では7月15日に特別委員会で可決され、16日県議会最終日、本会議中に衆議院を通過する予定となりましたので、自民党県議団の意見書案は取り下げました。また、慎重審議を願うものの安全保障法制成立の是非については触れていないチーム滋賀の意見書(案)は否決することといたしました。
 国政についての話は国家観・世界観の隔たり克服のための話し合いから、また現状認識の相違点、反対のための理論の組み立ての矛盾など一つひとつ解きほぐすように時間をかけて話し合う必要があります。
 7月19日・20日、機会を得て、彦根・清凉寺で開講された第20回歴史手習塾「勝者から敗者へ 徳川将軍家がたどった道」を聴講しました。講師大石学先生は、「徳川家康が100年に及ぶ戦国乱世を平定し、日本の天下統一を果たし、江戸幕府を開いた。これはまさに日本の第1の開国であり、その元勲は井伊直政公である」と説かれました。直政公は彦根藩初代藩主です。戦国時代を平定した徳川幕府は武家諸法度・禁中並公家諸法度・諸宗諸本山諸法度の法整備をして庶民は武器を持たない武士は武器を使わない、武力のない平和な法治国家を築きました。その江戸時代は265年におよぶLOHAS(ロハス)な世界を維持することとなったのです。
 日本の第2の開国は、年々エスカレートしてくる欧米の外圧に対して日本の国が植民地化されないように、諸外国と条約を結び平和な国を維持した、時の大老、彦根藩第13代藩主井伊直弼公によることは周知の事実です。
 国際法の下、民族、宗教、文化の違いを認めつつ平和な世界になって欲しい…。それは万人の願いであるはずです。大石学先生は第3の開国もこの彦根から発信しなくてはと力説いただきました。
 人が人を殺すなど、絶対にしてはならないことです。
 平和への願いを込めた「教育」、未来を担う人を育てることが今のわが国に必要なことであり、私たちの手の届く平和を維持するためにできる唯一のことではないかと私は想うのです。