ニューズレター

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2012年1月 8日発行

未来へ……

 2011年、言葉にできないかけがえのない多くのものを失いました。自然の脅威を前に、無力であることの憤りと悲しみは、全てを失った人たちが、もういちど、前を向いて生きていこうと思えるようにと、「絆」というそれこそドラゴンボールの元気玉みたいな心の温暖化を発見させてくれました。2012年、大きな元気玉を作って、未来へ届けることができるような一年にしたいですね。
 昨年の防災対策特別委員会で、「滋賀県地域防災計画(原子力災害対策編)」の見なおしがありました。防災計画を行政に任せておくだけでなく、積極的に議会が関わることの是非が議論になりました。議決は起立で行われますが、提案が通らないと判っている時には、起立しないのが慣例となっているようです。
 「議会の議決事件として定める」ために、時間を費やし研究し問題点を整理してきたので、私は、議員としての判断を確りと示すことが大切だと思い、起立しました。独りでした。今年も、滋賀県議会議員として頑張らせていただきます。

県立高等学校の再編について

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2011年9月定例会一般質問

 議会は、「県立高等学校の再編」について、少なくとも今後1年以上の時間をかけ、慎重な検討とともに生徒や県民への説明、理解を十二分に得るよう、強く求める決議を可決しました。「県立高等学校の再編」は、少子化に伴う統廃合だけでなく、多様化する生徒の個性やニーズによる新学科の新設、人口分布、教職員数、財政などの問題が複雑に絡み合い、関係市町から公開質問状や再質問が相次ぐ状況です。このままでは、子どもたちと地域の将来に禍根を残すことになります。
 私は、先送りではなく「県立高等学校の再編」を積極的に、滋賀県の教育レベルの向上と地域の発展の手段として理解していただけるような構想に高めることが必至であり、それまで県立高等学校の再編を可決するべきではないと考えています。(平成23年9月定例会関連質問)

低炭素社会づくりの推進について

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バイオディーゼル燃料(BDF)で走るバス

 「低炭素社会」とは、「化石燃料に依存しない社会経済構造の確立により、豊かな県民生活および経済の持続的な成長を実現しつつ、温室効果ガスの排出の量ができる限り削減された社会」と定義されています。化石エネルギーに依存した社会から脱却することが、「低炭素社会づくり」を推し進めることになります。
 県には「滋賀県低炭素社会づくり推進条例」があり、9月定例会でも議論されましたが、産業の空洞化に拍車をかけることへの懸念もあります。県民一人ひとりが低炭素社会づくりに取り組むことができるよう、廃食用油の回収やバイオディーゼル燃料(BDF)化事業を中心に、質問させていただきました。私は廃食用油の再生は、低炭素社会づくりのなかで住民にできる眼に見える大きな効果のある行動と考えています。(平成23年11月定例会一般質問)

世界遺産

 私の住まいするまちは夢京橋キャッスルロード西側、彦根城の中堀と元外堀の間にあり、天守閣を仰ぎ見る本町二丁目です。この界隈の道幅は藩政時代からそのままで、狭い道沿いは江戸時代を想わせる佇まいを色濃く残しています。
 昨年暮れ、地元紙によると彦根城世界遺産登録推進委員会は登録推進のコアゾーンを城郭内部と大名庭園、墓所等に特化する案を提示し、より実現性の高いものにするとのことでした。
 コアゾーンを城郭内部に特化する場合、中堀と元外堀の間の地域は、バッファゾーンになります。バッファゾーンとは緩衝地帯と訳され、世界遺産である建造物等自体の周辺地域をさす言葉です。世界遺産の実務では遺産の周辺地域も原則として保護・規制されていなければならず、その規律は年々厳しくなっています。
 本町二丁目が、コアであれバッファであれ、世界遺産登録には欠くことのできない重要な地域であることは確かです。しかし、世界遺産登録が成されれば、私たちが目指す「住み続けたいまち」が実現するかと言えばそうではありません。「住み続けたいまち」の実現、その先に、結果として世界遺産登録があるはずです。
 「本町二丁目まちなみ研究会」は、江戸時代の風情が残り生活に良好な形で後世に伝えたいとの思いから、有志が集って町内に呼びかけ、平成22年景観形成市民団体に認定されました。今年は、いよいよ市条例に近い「地区計画」の、関係者説明会を始めていく予定です。
 「住み続けたいまち」とは、条例や規則だけで実現できるものではありません。温かい暮らしの営みがあるまちを目ざし実現するために、地域の皆さんと共に努力したいと思います。

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